矯正歯科

矯正歯科について
歯並びや噛み合わせの乱れは、見た目だけでなく、虫歯や歯周病のリスク、発音や咀嚼機能にも影響を及ぼすことがあります。
矯正歯科では、専用の装置を用いて少しずつ歯を動かし、正しい位置へと導いていきます。
当院では、お子さまの成長に合わせた小児矯正から、大人の方の目立ちにくい矯正治療まで、幅広い世代に対応しています。
患者さま一人ひとりのライフスタイルやご希望に合わせて、最適な治療方法をご提案いたします。
当院の矯正歯科診療

当院では、月に一度矯正担当医による矯正歯科診療を行っております。
矯正の診療日は原則第2日曜日となっております。矯正診療日は変更になる可能性がございますので、詳しくはお知らせをご覧ください。
こんなお悩みはありませんか?
- 笑顔に抵抗がある
- 前歯がでている
- 慢性的な肩こりがある
- 滑舌がわるい
- 食べ物が歯につまりやすい
矯正治療の対象となる
代表的な不正咬合
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上顎前突(出っ歯)
上の前歯が下の前歯に比べて著しく前に出ている状態です。上顎前突は、口唇の閉鎖不全や口呼吸、発音の問題などを引き起こすことがあります。また、前歯の突き上げや外傷のリスクも高くなります。
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下顎前突(受け口)
下の前歯が上の前歯よりも前方に位置している状態で、「受け口」とも呼ばれます。下顎前突は、噛み合わせの不調和や顎関節症、咀嚼機能の低下などを引き起こす可能性があります。
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叢生(乱杭歯)
歯列弓のスペースが不足しているために、歯が重なり合ったり、捻れたりしている状態です。叢生は、歯垢の蓄積を助長し、虫歯や歯周病のリスクを高めます。また、歯ブラシが届きにくい部分ができるため、口腔衛生の維持が難しくなります。
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空隙歯列(すきっ歯)
歯と歯の間に過剰なスペースがある状態を指します。空隙歯列は、発音の明瞭性を損ない、食べかすが溜まりやすくなります。また、隣り合う歯が傾いてくるなどの、二次的な歯列不正を引き起こすこともあります。
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開咬
上下の前歯が接触せず、開いたままの状態です。開咬は、前歯で食べ物を咬み切る機能を低下させ、発音の障害を引き起こすことがあります。また、口呼吸や舌突出癖などの悪習癖と関連することもあります。
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過蓋咬合
上の前歯が下の前歯を大きく覆っている状態を指します。過蓋咬合は、前歯の異常な摩耗や歯周組織への過剰な負担を引き起こし、顎関節症の原因にもなり得ます。また、笑顔の印象を悪くするため、審美的な問題も生じます。
成人矯正
成人矯正について

歯並びや噛み合わせの問題は、子どもの頃に限らず、大人になってから気になり始める方も少なくありません。
成人期は、社会生活の中で対人関係や職業上の理由から、美しい笑顔へのニーズが高まる時期です。
成人の矯正治療では、顎の成長が終了しているため、歯の移動に時間がかかる傾向がありますが、ブラケットの装着時間を調整するなど、ライフスタイルに合わせた柔軟な対応が可能です。
何より、自己管理能力の高さが良好な結果につながるのが成人矯正の強みと言えます。
成人矯正で使用する装置
ワイヤー矯正

歯にブラケットを直接接着し、ワイヤーで連結することで歯を動かす方法です。
ワイヤー矯正は、強い矯正力を持続的に発揮できるため、複雑な歯列不正の改善に適しています。装置が固定式であるため、患者さまの協力度に左右されにくいのも利点です。
ただし、装置が目立ちやすく、口腔衛生の管理にも注意が必要です。
メリット
- 幅広い症例に対応している
- 固定するため装着忘れがない
デメリット
- 金属のため目立ちやすい傾向にある
- 保険が適用できないため自費診療になる
| 治療期間 | 部分矯正:半年〜1年程度 全体矯正:2〜3年程度 |
|---|---|
| 治療回数 | 月1回程度 ※ワイヤーの調整や交換、口腔内のチェックを行います。 |
マウスピース矯正(インビザライン)

透明なマウスピース型の装置を使用する矯正治療法です。
コンピュータシミュレーションに基づいて作製された一連のマウスピースを交換していくことで、歯を徐々に動かしていきます。
透明な装置であるため、審美性に優れ、装置の着脱も可能です。
メリット
- 透明なので治療中なのが気付かれにくくなる
- 金属アレルギーの心配がない
- 取り外しができるので、ケアがしやすくなる
- 通院回数が少なくて済む
デメリット
- 自費診療のため、保険診療と比べて費用が高くなる
- 症例によっては、マウスピースを使用できない場合がある
- 日中を含め、長時間の装着が必要
- 装着時間が短いと、適合が悪くなり、再作製が必要となる可能性がある
| 治療期間 | 軽度の歯並び改善:6か月〜1年程度 中等度〜全体矯正:1年〜2年半程度 |
|---|---|
| 治療回数 | 1.5〜3か月に1回程度 |
小児矯正
小児矯正について

子どもの頃から正しい歯並びを保つことは、生涯にわたる口腔の健康の基礎となります。
乳歯から永久歯への生え変わりの時期は、顎の成長と歯列の発育にとって重要なステージです。小児矯正は、この時期の顎の成長を最大限に活用し、永久歯が正しい位置に生えるようにサポートします。
子どもの個々の発育状況に合わせて、適切な時期に適切な方法で介入することが求められます。
小児矯正開始のタイミング
小児矯正は、大きくは混合歯列期(乳歯と永久歯が混在する時期)に行うⅠ期治療と、永久歯が生えそろってから行うⅡ期治療に分けられます。
とはいえ、開始時期は平均的な目安であり、症例によってはより早く始めた方が良い場合もあります。そのため、「実際にいつ始めるのか」はお子さまの成長具合やお口の状況を見て判断することになります。これを踏まえて、お子さまの歯並びが気になったら、まずはお気軽にご相談ください。
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Ⅰ期治療
Ⅰ期治療の開始時期は、永久歯が生え始める6歳前後が目安です。この時期に治療を行うことで、あごの成長を活用し、後に永久歯が整然と並ぶためのスペースを確保することに重点を置きます。
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Ⅱ期治療
Ⅱ期治療を開始する目安は、永久歯がすべて生え揃う12歳以降です。最終的な目的は歯並びを整えることであり、基本的には成人矯正と同様です。ただし、Ⅰ期矯正を経ている場合は、多くのケースで抜歯を避けることが可能です。
子どもの歯並びが悪くなる原因
遺伝的要因によって歯並びが乱れることがありますが、歯並びが悪化する主な原因は、望ましくない生活習慣などです。例えば、頬杖をつく習慣や舌で歯を押す習慣が、徐々に歯並びを乱す要因となります。
歯並びが悪化すると、発音や食事が困難になるだけでなく、猫背などの姿勢の問題にもつながります。
これらの問題は多くの場合回避可能ですので、ぜひ早めに歯科医院に相談し、お子さまの歯並びが乱れないように適切なケアやアドバイスを受けてください。
小児矯正で使用する装置
床矯正

床矯正装置はアクリル製の床とワイヤーから成り立っており、装置内にあるスクリューやスプリングの力を利用して歯を移動させます。
取り外し可能な装置であり、装着時間を調整できるため、患者さまの協力を得やすいという利点があります。
さらに、顎の成長を促す機能的な装置も床矯正に含まれています。
メリット
- 成人後に抜歯をせずに矯正を終えられる可能性が高くなる
- 治療に伴う痛みが少ない
- 取り外しが可能なため、食事の際の不便が少ない
デメリット
- 対象は、混合歯列期(6歳〜11歳頃)のお子さまに限られる
- 装着時間が不十分だと、治療効果が十分に得られない
- 保険適用外のため、自費診療となる
| 治療期間 | 1年〜3年程度 |
|---|---|
| 治療回数 | 月1回程度の調整 ※装置を調整したり、使用状況を確認するために通院します。 |
矯正費用
※費用は全て税込みです。
カウンセリング・検査費用
| 初診相談(カウンセリング・簡易検査) | ¥0 |
|---|---|
| 精密検査・診断料 | ¥49,500 ※当日に精密検査をご予約いただいた場合は-¥10,000 |
| 観察料 ※治療中・保定期間中 |
¥4,400 |
小児矯正
スクロールできます
| 治療時期 | 技術料・装置料 | 処置料 |
|---|---|---|
| 乳歯列期 | ¥110,000 | ¥5,500 |
| 混合歯列期 | ¥385,000 | ¥5,500 |
成人矯正
スクロールできます
| 治療時期 | 技術料・装置料 | 処置料 |
|---|---|---|
| ラビアル矯正(表側) | ¥742,500 | ¥5,500 |
| マウスピース矯正 | ¥935,000 | ¥5,500 |
| ハーフリンガル矯正 (上顎だけ裏側) |
¥1,045,000 | ¥7,700 |
| リンガル矯正(裏側) | ¥1,265,000 | ¥8,800 |
その他費用の詳細
- 乳歯列期から混合歯列期へ、子どもの矯正から大人の矯正治療に移行する場合は、その差額のみの治療費となります。
- ラビアル矯正は前歯部は全てセラミックの白いブラケットです。
- 保定装置、矯正用アンカースクリューの費用は装置料に含まれています。
- 部分矯正の費用についてはカウンセリングにてお見積もりいたします。
※装置をつける歯の本数によって費用が変わってきますが、1歯¥33,000が目安です。 - 下記は技術料、装置料に含まれません。
■ホワイトワイヤー(希望者のみ):1歯あたり¥2,200
■奥歯まで白いブラケットにする場合(希望者のみ):¥33,000
■外科的な処置はかかりつけ医、口腔外科への依頼になるため、医院によって異なります。(抜歯:1歯につき¥5,500~)